更新日:2022/12/2
私は建築士事務所を開設している会社に勤めています。ただ実務ではそこまで建築設計に触れているわけではありません。
高校は普通科、大学は電子学科と建築とは無縁の状態から実務経験のみで受験しています。(本当に素人です)
製図試験に向けて、使用した参考書、ウェブサイト、youtubeをご紹介します。独学者目線にはなってしまいますが受験される方の参考になれば嬉しいです。
使用した参考書
私が使用した参考書はこちらです。
簡単な内容
製図テキストは課題発表前に発売されるものなので木造、RC造、S造の3パターンの記載があります。
図面の書き方がわかりやすく記載されていますが、全てを練習する必要はありません。必要な部分のみトレースして製図の雰囲気を掴めるように練習しました。
課題集は製図の課題が発表になった後に発売されています。テキストにもある図面の書き方と課題内容にそった試験想定問題と模範解答が5つ付属されています。
この参考書のメリット
このテキスト・課題集のいいところは「書く手順、線の太さ、今書いている線が何なのか」を記載してくれているところです。
ベッドはテンプレートの20ミリのサイズを使う、出入り口に書く▽は3ミリで書くなど
機械的に書き方を覚えられるのが初心者には非常に助かりました。
また想定問題の模範解答が実際に手書きで書かれているので線の太さや文字を入れる場所など解答例としてだけではなく、図面の書き方もここから勉強できるようになっていました。
この参考書のデメリット
テキスト・課題集の両方に図面の書き方は載っています。
じゃあ試験に焦点を合わせた課題集だけ買えばいいのでは・・・?と思ってしまいますが令和4年度の課題集(木造)でいえば「床伏図兼小屋伏図」が課題集からは省略されていました。
伏図の書き方や要領がわからないままでの合格は正直無理なので別のテキストでもなんでもいいですが、伏図の書き方を勉強出来るものを用意した方がいいと思います。
私はテキストも購入していたので、テキストで勉強をしました。
その代わりに課題集では矩計図の書き方がかなり細分化されて書かれていました。本当に初心者でも図面が書けるように配慮されています。
個人的な感想ですが、矩計図の書き方の勉強だけであれば令和5年以降の試験であっても令和4年度の課題集で勉強ができると思います。
矩計図、部分断面図の書き方がわからないという方は、過去の課題集のみ買うというのも変な話ですがこちらの課題集をフリマアプリ等で購入して練習するのも手かなと思いました。
他の課題も必要か?
課題集にある問題は簡単なものから難易度少し高めのものまでで計5つです。
これだけでいいのかな・・・と不安になるかもしれませんが、この5つの課題をひたすら繰り返すのがオススメです。(TACの無料セミナーでもたくさんの問題に触れるより5~6つを繰り返した方がいいと講師の方がおっしゃっていました)
試験対策としては、書き方、各手順を覚えて「早く、ミスなく、且つ綺麗に仕上げる」ことが求められています。
サプライズへの対応ももちろんできればいいですが、全てをカバーするには限界があるので同じ課題をひたすら練習してクオリティを安定させることが重要だと思います。
(サプライズ問題は受験者を焦らせることが目的で、サプライズそのものへの対応はそこまで重要ではないと聞いたことがあります。)
それでももっと多くの課題に触れておきたいという方は、以下の方法も試してみてはいかがでしょうか。
・同じ問題でも敷地面積を変える
・道路の位置を変える(東→北とか、2面とか)
・全居室に収納を追加する
条件を変えると難易度が変わります。模範解答はありませんが、数をこなすという意味では有効だと思います。
また、無料で想定課題を配布されている講習もあります。令和4年度では製図必勝プロジェクトさん、名古屋建築資格学院さんがそれぞれ1題ずつ問題を配布されていました。
ウェブサイト(無料)
主に見ていたウェブサイトは
・二級建築士 設計製図試験への最端製図.com
・2級建築士製図対策室
の2つになります。
二級建築士 設計製図試験への最端製図.com
こちらは製図試験向けの通信講座をされている方のブログです。通信講座を受講していなくてもブログは見ることができます。
毎日見ていたというものではなく、たまに覗いていたという程度です。忘れていたこと、知らなかったことが書かれていることがありましたので参考にさせていただいていました。
リンクはこちらです。
ねじ | 二級建築士 設計製図試験への最端製図.com - 楽天ブログ
2級建築士製図対策室
こちらは毎年更新はしているもののメインコンテンツの更新は止まっているように思います。
ただそれでも製図に必要な構造や法規が勉強できる他、練習課題と模範解答が掲載されています。無料で利用できるので是非覗いてみてください。
YouTube
YouTubeにも図面の書き方のレクチャーや解説をしている方が多数いらっしゃいます。
その中で私が見ていたのは
・おしゃべり建築士 さん
・つもるチャンネル さん
の2つのチャンネルです
おしゃべり建築士 さん
おしゃべり建築士さんは問題の解説の他にも、視聴者からのエスキスの添削依頼も対応されていました。他人のエスキス、図面の書き方を見ることで自分にはない考え方、解釈が発見できます。
間違えている箇所は人のふり見て我がふり直せるので、それもとても勉強になりました。
つもるチャンネル さん
つもるチャンネルさんは現在(令和4年11月時点)動画投稿がストップしています。過去動画を見るだけになりますが、それでも知識面、テクニック面でとても勉強になります。
特に時間短縮の為のテクニックはかなり有効的でしたので是非ご覧になってください。
さいごに
独学であれ、どこかの学校を利用するであれ、試験勉強はとても大変ですし不安が付き纏います。
ただそれはみんな同じです。ぜひ苦しみながら頑張ってください。
良い結果となることをお祈りしております。